第1315話 ■追悼 植木等

 植木等さんが亡くなった。80歳。今「ニッポン無責任時代」のDVDを掛けてこの原稿を書いている。テレビのニューススポットで彼の死亡を知ったわけだが、それを見た瞬間「えーっ!!!!!」と自然と声が出て、その後しばらく動きが止まってしまった。

 と書き始めたもののうまく言葉が出てこないので、この日は続きを書くのは止めた。その翌日である今日はコンポからクレージーキャッツの曲をウォークマンに転送して、このためいつもよりは遅く、会社へと出掛けた。「スイスイスーダララッタ」。

 私は結構、映画「無責任時代」と「無責任野郎」のストーリーを混乱して覚えていた。改めて見直すことでスッキリ整理ができた。偶然でしかないが、無責任時代には葬式のシーンが登場していた。クレージー映画は合計で30本あるが、私の手元にあるのは24タイトル。最後の方の4作品はビデオやDVDになっていないし、私はそもそも見たことがない。願わくば全作品をライブラリー化したい。

 クレージー映画の面白さはストーリー展開にひねりがあることによる。その多くはハッピーエンドながら、そこに至るストーリー展開において意外な展開というものが必ず用意されている。供養の気持ちで、手持ちの作品をまずは見直してみることにした。

 会社の帰りにタブロイドで植木等さんの追悼記事を見出しにした夕刊を買い求めたが、これといった話はなく、知っている限りのネタだった。

 順番からいけば森繁が先だと思っていたが、逆になってしまった。散文まとまりつかず、まともな追悼文の体をなしていないが筆を置く。合掌。

(秀)