第1316話 ■新入学の日

 春四月。皆さんの周りでは新しい何かが始まっているだろうか?。お気づきの方はまずいないと思うが、本日で当秀コラムは丸8周年を迎えた。こうして無事に書き続けていけることはひとえに皆さんの愛読のお蔭によるものと、感謝したい。意外と早かった8年。特にペースダウンしてからの後半の4年は早かった。わが人生、これほどの期間、一つのことを続けたことは他にない。

 さて、今日は末娘の小学校の入学の日でもあった。34年前の自分の入学の時を思い出した。結構この頃の記憶は今も鮮明で、隣に一緒に座った女の子のこともよく覚えているし、「さんすうせっと」が千円だったことも覚えている。私の名前の読みが間違って名札やクラスの割り振り票に記載されていて、書き直してもらった。入学式の帰りに達ちゃんともう一人とで一緒に写真を撮ったし、この日に傘と長靴を買ってもらったことも覚えている。残念ながら、ジャンプ傘ではなかった。このほか、仔細なことも記憶に残っている。それほど自分には記憶するに値する特別な記念日だったということだろう。

 10年前の長女の時のことも、8年前の長男の時のことも私は覚えている。お澄ましし、緊張した顔の写真が記憶を刺激する。けど本人達はあまり記憶にないらしい。なんと、もったいないことか。

 人生とは日々の生活の積み重ね。それを記憶し、記録することが私のコラムの原点でもある。記念すべき日に新たな記憶と過去の記憶をすり合わせる。まだまだこの作業は当分やめられそうにない。

(秀)