第1319話 ■通勤時映画鑑賞

 最近、会社の行き帰りに映画を見ている。以前にもDVDプレーヤーを持って、通勤していた時期もあったが、結構これが荷物になるのと、立ったまま見るのがなかなか難しいことがあってそれほど定着するには至らなかった。その後、PSPで見てみようかと思ったりもしたが、ゲームをしている中年と見られることに躊躇があり、実現しなかった。

 そして今、ウォークマンで映画を見ながらの通勤に至った。新しいメモリタイプのウォークマンには小さいながらもカラーの液晶画面が付いていて、これで動画ファイルを見ることができる。店のデモ機ではスパイダーマン3の予告編が見られる。最初はあまり気にもしていなかったが、ある日立ち寄った量販店で思いもよらないほど安い価格表示に衝動買いしてしまった。

 そもそも音楽を聞くために買ったもので、こんな小さな液晶で映画など見られたもんではない、と思っていた。けどせっかくなんで試しに、手持ちのDVDから指定フォーマットの動画ファイルに変換してみた。そしたら、意外にもちゃんと見ることができる。わずか2インチのサイズながら、ドットは細かく、描画がしっかりしていた。これを使わない手はない。

 そういう訳で、今では音楽を聞くのはそっちのけで通勤時に映画を見ている。仕事の前後とあって、あまりシリアスなものは良くないので、今は専ら森繁の「社長」シリーズである。小さいから立っていても大丈夫だし、乗換途中に歩きながらでも見ていられる。お蔭で本を読む機会が減って、出費が減ったのは事実。

 まあ、全てが良い事ばかりではない。できることならもうちょっと画面はでかい方が良い。それと、動画データを作るためのデータのコンバートが上映時間の倍以上掛かるのが玉に傷。夜中にガリガリとマシンを走らせている。

(秀)