第1320話 ■店員の失言

 先日、ある書店でシャープペンを2本買って帰った。ところが家に帰ってみたら、それらは2本ともボールペンだった。詳しくはこうだ。確かに最初に触って確認したのはシャープペンだった。グリップのゴムの感触が気持ち良くて買うことにしたが、実際に買ったのは別の色のものにした。2列に展示されていた上段がシャープペンで下段がボールペン。それぞれ6種類ほどの色があった。まさかシャープペンとボールペンがあるとは知らず、単に色だけで下段のペンを選んでしまった。

 家に帰ってペンをノックしてみたら、ともにボールペンでショックを受けた。その日はもう夜遅く雨も降っていたので翌日に交換に行くことにした。しかしレシートがない。会計時に「レシートはいりますか?」と聞く店員に対し、「いらない」と言ってもらっていなかった。まさかこんなことになるとは思いもせずもらわなかった。けど何とかなるだろうと思った。

 翌朝、その書店に行って、交換を申し出た。早速、「レシートはありますか?」と来た。「もらっていない」と答えた。結局もめる事などなく交換してくれることになったが、最後に店員がこんな事を言った。「今度から気を付けてください」、「今度はレシートがないと交換できません」と。

 なんと心ない店員だろう。よくこんな神経で客商売ができるもんだとあきれた。客もペンの内容を確認しなかったこととレシートがない点については後ろめたさを感じている。それでも交換に応じてもらえたんだから感謝もしている。しかし、その後の言葉で全て台なしどころか反感を買うまでに至った。「指導」の名の下、そこで反撃しても良かったが、お互いに気持ちが悪くなるのでやめた。

 「今度」なんてこちらから願い下げだ。こんな店で今後買い物をしたいとは思わない。つくづく客商売は難しいものと思う。

(秀)