第1436話 ■標準フォーマット

 ’97年秋にMDコンポを買って、間もなくMDウォークマンを買って、我が家からカセットテープはほぼ一掃された。そしてカーコンポもMD付き、カセットデッキなしのものに替えた。それから買い替えたカーコンポもカーナビもMD付きだったが、昨夏に買い替えたカーナビではMDなしとなってしまった。他の条件を優先し、それなりの割り切りの覚悟があったものの、好きな音楽を車に持ち込むメディアが大きく制限されることになった。

 MDを割り切ったのは、ウォークマンもメモリータイプで、MDではなくなったし、コンポもHDDに音楽を溜め込む様になって、MDの出番がなくなったからだった。それからこれまで持っていたMDもHDDに取り込んでしまったし、必要なときにその音楽データをウォークマンに取り出して持ち歩くようになった。

 一方、カーナビの方はiPodを接続できるように標準でケーブルまで付いていた。ところが私はアンチiPod派でiPodを持っていない。ウォークマン派だ。しかし、カーナビとiPodの連携が本当に便利で良いものだったら、iPodにちょっとだけ魂を売っても言いかなと思い、会社の先輩からiPodミニを借りた。カーナビに接続すると選曲などの操作がカーナビのタッチ画面で行える。確かにこれは便利だ。音も良い。

 そこで適合機種などを詳しく調べるためにカーナビの取扱説明書を読んでみると、同様のことがSDメモリーカードでできることを発見した。通常からiPodを使用し、そこに音楽データを蓄えているのならばそれを接続して使うのが最も良いだろう。しかし私のようにiPodを持っていない者が新たにそれだけの目的でiPodを買うには抵抗がある。それに比べ、SDメモリーカードは安い。

 ところがHDDに溜め込んだ音楽データがそのまま再生できる形でSDメモリーに取り出すことができなかった。ファイルのフォーマットが違っていた。ソニーは独自のファイルフォーマットで音楽データを管理するようになっている。標準的なMP3のファイルでの登録もできたが、独自フォーマットの方が音が良いらしいという噂とソニーへの忠誠の証として、これまで独自フォーマットで音楽データを蓄えてきた。

 今回のようにMP3でないといけないことが今後も発生するだろう。独自規格に固執すると痛い目にあったり、面倒なことになる。今後はCDなどからHDDに音楽データを保存する際には、業界標準のMP3にしよう。今日の気付き「寄らば大樹の陰」。

(秀)