第1445話 ■タレントクイズブーム

 お気づきであろうか?。最近テレビで数多くのクイズ番組を目にするようになった。いずれもタレントが回答者となった番組である。ざっと思いつくものと、番組表で確認してみたら以下のような番組名が挙がってきた。ちなみにこれにはNHKのものは含まれていない。また、深夜枠も未確認。
  ヘキサゴン
  オリラジ経済白書
  ネプリーグ
  脳内エステIQサプリ
  平成教育学院
  Qさま プレッシャースタディクイズ
  ガリベン
  雑学王
  世界バリバリバリュー
  クイズ・ミリオネア(不定期)

 まさかこれら全てを欠かさずに見ている人が読者諸氏の中にいるとは思わないが、テレビ好きの人であれば、それとなくざっとは見たことあるだろうし、司会者の顔なんていうのも浮かんでくるかもしれない。いずれもゴールデンタイムに放送されている。かつてクイズ番組と言えば、視聴者参加番組の王道であったが、今では視聴者参加のクイズ番組はアタック25ぐらいしかない。

 こうしてタレントクイズ番組を並べて眺めてみると、純粋に回答者の知力を測るものから、なぞなぞめいたもの、そして回答者の迷答、珍回答を笑うなどとバリエーションが増えた。「おバカタレント」なる新たなカテゴリーを生み出すまでにも至った。ここまで来ると見ている側は、番組から知的な何かを得るようなことはなく、ただ回答者のバカぶりを見て笑うしかない。けどこれは作り手が手を抜いているだけに他ならない。

 総じてクイズ番組は安上がりである。豪華な賞品を用意していようと、それはなかなか獲得できないようにしてある。途中の固いところで適当な賞品を取ることは許されず、場の雰囲気か、タレント根性なのか、最高賞品を目指して途中で失敗することがお約束になっている。それと番組作りも比較的容易である。クイズ作家と言われるスタッフがひたすら問題を作ればよい。趣向なんて特に関係ない。むしろクイズよりもなぞなぞめいた問題を考える方が大変かもしれない。

 クイズ形式をとった視聴者への情報提供を目的とした番組ならまだしも、タレントに依存しすぎて笑わせようというのは、私的にはどうもいただけない。最近は録画してまでも見たいもの以外は、テレビを見ないことにしている。もちろん、タレントクイズ番組もそうだ。これだけタレントクイズが多いのはテレビ業界が安直に番組を作りすぎている感がして嫌だ。

(秀)