第1562話 ■電撃辞任

 先ほど、福田総理が突然に辞意を表明した。会社からの帰りの電車の中、「太陽と海の教室」をワンセグで見ていたら、臨時ニュースが流れてきた。このタイミングでの辞任は全く予想していなかった。支持率が低迷しようとも、しぶとく居座るタイプだと私は思っていた。そして、9時半になった時点で番組は急遽、報道特別番組に変わった。私にはこの番組変更の電撃ぶりにも驚いた。

 生中継でそのまま総理の辞任会見を見たが、結局のところ、本音は分からなかった。衆参でのねじれ現象についても触れていたが、総理が変わったところで、このねじれの状態が解消されるわけではなく。かと言って、衆議院を解散しても選挙で勝てる見通しは全くなく、ついに政権を放り出したようにしか見えない。

 現時点で分かっていることは、後継の総裁・総理が麻生太郎幹事長であること。先日の内閣改造と党人事の刷新のことを考えると、総理と幹事長の間で、いわゆる禅譲の密約があったことも間違いないだろう。内閣改造からわずか1ヶ月。いったい何のための改造だったのか?。ようやく入閣した人には、ちょっと悲しいかも。

 これで衆議院の解散総選挙が早まったような気がする。たとえ麻生新総理で自民党への支持率が好転しようとも、現有議席を維持するのは困難だ。果たして政界再編という亡霊が動き出すのか?。今になって思えば、自民党が民主党に連立を持ちかけた点に、福田総理のねじれ国会を打開したかった強い思いがあり、それが果たせなくなった時点で、辞任へのカウントダウンは始まっていたのかもしれない。

(秀)