第1626話 ■キイナ・不可能犯罪捜査官

 私が今クール見ているテレビドラマはとりあえず3つ。とりあえずと言うのは、録画はしているが、まだ見ていないものがあって、これをこの先見ていくかどうか分からないからで。一方、既に最初の回を見ただけで、見るのを止めたものや、実際に録画をしたものの、見る気になれず、それを消して翌週からの録画予約をキャンセルしたもののある。

 さて、その、とりあえずの1つ、「キイナ・不可能犯罪捜査官」について。録画してから見ているため、何曜日の何時からやっているのかが分からなかったが、この原稿のために確認したら、水曜日の22時、日本テレビでの放送だった。その名の通り、刑事ドラマである。刑事ドラマは謎解きに重きを置くことが、番組を面白くする上で重要だが、これに加えて登場人物にある種の特徴を持たせるのも有効だ。そういう意味で、このドラマは両方のキーポイントを抑えている。

 菅野美穂演じる、主人公の春瀬キイナは警視庁捜査一課強行犯係の刑事である。しかし、その中でも、特別班という位置づけで、不可思議で、一見、科学では解決できないような事件ばかりを担当する。それでいて、血液型占いを信じていたりする。彼女の特殊能力は速読と記憶力。資料や本をペラペラとめくりながら、内容を記憶していく。そして資料から得た知識を元に難事件を解決していく。推理力に長けているわけではなく、過去の例を当てはめていくやり方だ。ただ、見ていて、謎が解けた、すっきり感はあまりなかった。

 彼女の元彼として、ドランクドラゴンの塚地が出ている。科学捜査研究所の技官役だ。彼は先日、バラエティ番組のロケ中に骨折しているが、このドラマでは骨折したままで登場していて、ちょっと笑えた。それにしても、菅野美穂は「働きマン」のイメージが強い。立ち居振る舞いに変化が見られない。演出なのどうだか分からないが、役者として不器用に見えてしまう。

 キイナという名前は「奇異な」から来ているのではなかろうか?。変換キーを押して出てきた、この文字でそう思った。

(秀)