第1666話 ■「まだ」と「もう」

 11日は私の43回目の誕生日だ。平均寿命からすると、既に折り返し地点を過ぎている。但し、ゴールがどこなのかは分からない。ひたすら先を目指して走るのみ。ただ、急ぐ必要はない。

 「まだ43(歳)」なのだろうか、それとも「もう43(歳)」なのだろうか。半分残ったジュースを見て、「まだ半分」と思うか、「もう半分」と思うかを考えてみる。いずれも相対的な感覚でしかないから、どちらが正しいというものではない。ただ、「まだ」と発想した方がポジティブな感じがする。

 43歳とは何とも中途半端な年齢に思える。「まだ」とも「もう」とも言える。ただ、繰り返しになるが、いずれも相対的なものでしかなく、考え如何だ。たとえ20歳であっても、本人が「もう二十歳」という発想をするかもしれない。

 どうせなら、「まだ」と発想する方が残りを有効に生かせそうな気がする。いつも誕生日を迎える度に「もう○歳」という気持ちになっていたが、これを機に「まだ、まだ」という気持ちに切り替えていこう。

(秀)