第1716話 ■インスタントラーメン屋
1年以上前の話になるが、秋葉原に多くのインスタントラーメンを揃え、そこで調理してくれて食べることができる店があるということで、末広町駅近くのビルに出掛けてみた。「さくら」という店で、私がこの店を知るきっかけとなったのはテレビでの紹介だった。店の中の広さは10数畳といった感じで、駄菓子屋くらいか。中央に8人座れるテーブルとイスが置いてある。
周りの壁にはぎっしりとインスタントの袋麺が並んでいる。実際に並んでいるのは100種類くらいだろうか。これはまあ、見ているだけでも面白い。スーパーでよく見かけるものから、各地方のご当地でしか販売していないものも並んでいるようだが、値段を見ると140円くらいと市販よりも割高になている。ここでラーメンを選んで買って帰ることもできるし、ここで作ってもらって食べることもできる。もちろん、ここで食べることにした。
「どれにしようかな?」。「サッポロ一番 博多とんこつ味」にした。細麺だ。これをレジに持っていって、調理を依頼する。ラーメン代と別に調理費として250円が必要で、これにオプションでトッピングも選べる。調理費の250円の中にはチャーシュー、メンマ、ほうれん草、ネギが含まれている。私はこれに、煮玉子とダブルチャーシュー(それぞれ100円)を追加した。しめて、590円也。
できあがりを早速食べてみたが、やっぱり味は普通のインスタントラーメンでしかなかった。他のラーメンと一緒に作っていたので、細麺が少し延びているような感じもする。所詮はインスタントラーメンでしかないが、これで590円とは、期待が大きかった分、がっかりでもある。開店当時はいろいろとマスコミ取り上げられていたが、実際に来てみると思ったよりも狭く、調理場も狭いため、多くのお客さんが来ると捌けなくなってしまう。発想はなかなか面白いのだが、価格とのバランスなどを考えると、リピーターはいないんじゃないかなと思った。
(秀)
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