第452話 ■ひゃくごじゅうまんびっと

 ダイヤルアップネットワークの通信速度の数字を見て、思わず位取りをしてしまった。一、十、百、千、…。ひゃくごじゅうまん!!。一五〇万ビット(/秒)である。もっと分かり易く、普通に言えば一・五メガビットである。先週から我が家にもADSLが開通した。ついに夢にまで見たブロードバンド環境の実現である。本当はルータタイプのモデムを申し込んだのであるが、あいにく品不足とやらで、USBタイプのモデムを暫定的に借りた。

 フレッツ・ISDN導入から五ヶ月。これにあわせて買ったダイヤルアップルータはこの僅かな期間の働きだけで無駄になってしまったが、一五〇万ビットの前ではそんな思いも立ち消えてしまう。「これなら(毎月の料金が)一万円でも良いなあ」と思った(実際は五、八〇〇円/月。プロバイダー料込み)。おまけにここ数日はISDNも解約して、アナログ回線でダイヤルアップを利用していたため、この速さの体感度は一層の事である。会社でのインターネットよりも格段速い。モデムのネゴシエーションはISDNのそれに比べると遅いのがちょっと気になる(ルータタイプの場合は常時繋ぎっぱなしの様だ。都度のネゴシエーションなど不要)。

 ところが、会社からの帰宅直後は確かに速かったが、いつものように夜も一〇時を過ぎてからは次第に通信速度が遅くなってしまう。それでもISDNよりはもちろん速い。健康のためというのが、フレッツ・ISDNを導入した理由であった。テレホーダイでは夜更かしで健康を損ねかねない。ポイントは好きな時に好きなだけインターネットに接続できれば良かった。それならADSLに乗り換えなくても良かったはずだが、やはり高速通信は魅力である。きっと数年後は更なる高速通信に乗り換えているに違いない。そのときは一〇〇メガビットレベルに達している事だろう。ところで、そんなにまでして私は夜な夜なインターネットで何をしているというのか?。

(秀)