第867話 ■禿コラム

 最近新しく当コラムの読者になった人から、届いたメルマガのメールタイトルがフォントのせいで「禿コラム」に見えた、とのメールを頂戴した。なるほど言われてみると何となく似ている。だったら見間違いではなく、文字通り「禿コラム」をお届けしよう。

 私が大学生のときに同じ大学に「かむろ」さんという人がいた。女性である。最初にその人の名前を文字で見たとき驚いた。おまけに読めなかった。「禿」と書いて「かむろ」と読む。「禿」という漢字を「かむろ」と読める人はそうあるまい。「禿(かむろ)」とは、室町時代から江戸時代末期に起こった女性の髪型のことで、江戸時代の吉原ではその髪型から花魁の身の回りの世話を焼く童女のことをそう呼ぶようになったらしい。本当に珍しい苗字だ。他人事だからそう言っていられるが、本人には結構深刻な問題かもしれない。この苗字でいろいろと嫌な思いもしたらしい。

 私の「秀コラム」は私の名前、それも苗字から来ている。よって我が子のいずれかが当コラムの継承者にやるやも知れない。当初は「しゅうコラム」と読むんですか?、なんて質問が来るので、面倒なので間違えないようにドメイン名を取得した。もし、かむろさんがコラムを書くとしたら、是非「禿コラム」と名乗って、姉妹誌提携させていただきたい。ところで「禿コラム」って、何かその方面の話しか書いてないような気がしてしまう。

 とりあえず、私の髪の毛は頭皮にしっかりとくっついてくれている。ありがたいことだ。

(秀)