第895話 ■真夜中のレイキ
- 2002.12.02
- コラム
ここ数日、乾燥した日々が続き、夜中寝ていても喉がイガイガしたり、口の中が乾燥してふと目が覚めることがある。ゴソゴソと布団を抜け出し、台所に行き、冷蔵庫を探ってみる。
そのとき、暗闇の中からある物体が音も立てずに私に近づいてきた。一瞬にして背筋が凍りつく。目を凝らしてよく見ると、それは寝ぼけながらも、トイレへと向かう我が長男の姿だった。「あっ!、びっくりした~」。私のその声に息子は通り過ぎながら私に一瞥をくれて、トイレの中へと姿を消した。
心臓がパクつきながら、ガタガタ震えが来たのは寒さのせいか、それとも冷蔵庫からの冷気によるものか?。私は右手にヤクルトの小ビンを握ったまま、しばし硬直してしまっていた。飲み干してようやく落ち着いた。
(秀)
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