第1137話 ■薄型テレビは今買いか?

 やれ、液晶だ。やれ、プラズマだ、とごく一部では騒いでいるようだが、何で薄いだけのテレビ(本稿では薄型テレビと表現)が高額にもかかわらず売れているのかが私にはよく分からない。本当に売れているのかも疑わしいくらいだ。そもそもテレビの本体が薄いと何が良いのだろうか?。確かに消費電力は少なくて済むだろうが、その差額は月額で千円も違わないだろう。

 テレビはどこに置いておくものか?。多くの場合、家の中のメインとなるテレビはリビングにあるだろう。それはかつてブラウン管式のテレビだろうが、薄型テレビだろうが、同じ位置に置かれているに違いない。「薄いから狭いところにも置ける」や、極端な話、壁掛けテレビも無理ではなかろうが、以前のテレビと同じ位置に置かれているのがほとんどであろう。

 例え、テレビがいくら薄くなろうとも、ブラウン管の後ろのでっぱりが無くなろうとも、ビデオデッキやDVDレコーダーがある以上、置き台や設置場所はほとんど以前と同じまま。後ろがスカスカだからと言って、テレビを後ろに下げて置いてしまうと、「テレビが遠いぞ」ということになる。もちろん、配置バランスも良くない。

 皇太子(現天皇)の結婚や東京オリンピックを見たいからとテレビやカラーテレビに飛びついていた時代ではもはやない。「オリンピックイヤーですから」と高を括っている家電業界やその周辺に踊らされてやしないか。今、薄型テレビを買うと数年後に後悔するような機能が近々に登場するような気がする。それはテレビのネットワーク化だと私は睨んでいるのだが。

(秀)