第681話 ■チープな通信販売

 週刊少年漫画雑誌にもいろいろな広告が載っている。すっかり最近はこんな雑誌を読まなくなってしまったが、記憶をたどっていくと、いろいろとチープで怪しい広告が載っていたような気がする。今もそうなのだろうか?。背が高くなる方法や筋骨隆々と体を鍛えるトレーニング法などの広告も出ていた。

 平凡や明星といった雑誌にはエレキギターにフォークギター、ドラムセットの通販広告なども載っていた。しかも分割払い可能。これにはちょっと心揺らいだりもした。カーリーヘアーの男性がムスタング型のギターを(まるでカルロス・サンタナのような)恍惚の顔で弾いていた写真を覚えている。胸には何故か「YMCA」のロゴ。やっぱり思いとどまって良かった。

 話を少年漫画雑誌の方に戻そう。1ページの中にこまごまとマスを区切って40品近くのアイテムを紹介しているページがあった。「シーモンキー」や「たばこを吸う小人」、「ロケット型ラジオ」、「パックマン貯金箱」、「手錠」、「警棒(護身棒)」、「ヌンチャク」、「ホラー貯金箱」、「顕微鏡」、などなど。そのページのつくりはいかにもチープであった。そして怪しい。その極めつけとして、「透視メガネ」なんてのもあった。

 これらの商品は現金書留のほかに切手でも購入できたりした。これは正しい記憶ではないかもしれないが、このような通販の広告を出しているショップは江戸川区あたりにあったような気がする。いや、中野区あたりにあったような気もする。この記憶が正しかったかどうか、今でもこんな広告が載っているのか確認して、今度その店を探してみようかと思っている。

(秀)