第680話 ■○○の息子

 「タレントの仁科貴 逮捕」と言われても誰のことか分かる人の方が少数派であろう。川谷拓三長男と言われなければならないところに悲しさがある。川谷拓三長男と言えば、親譲りのあの笑顔を思い出す人も多いだろう。それほどブラウン管には露出しながらも彼は川谷拓三の息子としてしか世の人々には記憶されていなかったわけだ。大麻取締法違反で、死しても息子によって恥をかかされる貫八先生の悲しさよ。この親不孝者!。

 三田佳子の次男。石田純一の息子(これは分かりやすい)。菅原文太の息子。何かと最近、○○の息子と言われる者達の事件が多い。しかし、○○の息子や娘という肩書きが前面に出るような状況のままでは、彼らが親を越えることはできない。宇多田ヒカルや佐藤浩市などはこんな報道をされることはなかろう。親だろうが何だろうが利用するものは利用した方が良いだろうが、それでとどまるようでは、ずっと○○の息子というような言われ方をしなくてはならない。

 何も芸能界だけではない。政治の世界も二世、三世がはびこる世界である。小選挙区制でその傾向は今後も一層強まることだろう。ところで、「小泉孝太郎」はいつまであんな風にCMで名乗り続けるのだろうか?。彼は今後役者として大成しようとも、おそらく一生「小泉純一郎の息子」として呼ばれることだろう。偉大な親を持った宿命というべきものだろうか?。

(秀)