第778話 ■経済効果は誰のもの?

 とりあえず、サッカー日本代表戦の日はサッカーネタということで、ご了解いただきたい。まずはご同慶。一次予選リーグの最終戦が日中とあって、リアルタイムに観戦できなかった人も多かったと思う。私はその時間家にいた。平日にしか出来ない役所事を済ませるために休暇が必要となったため、せっかくなのでこの日を選び、会社を休んだ。

 ゲームが終わり、そこから夕方のニュースへとなだれこみ、各局とも日本の決勝トーナメント進出をトップニュースに伝えていた。今日に限ったことではないが、ゲームの部分ならいざ知らず、周辺取材がどこも同じようなものでうんざりする。会場サポーターのインタビュー、スポーツカフェの模様、国立競技場でパブリックビューイングに興じる人々の姿、相手国サポーターの反応。キャンプ地、母校、親戚らの応援風景。しかもゴールが決まった瞬間を次々に流している。どこも金太郎飴だ。

 経済効果なんて言葉があったが、それで誰が儲かった(ている)のだろうか?。ゼネコンか?、観光関係?。空席騒ぎはどれほど経済的な影響があったのだろうか?。あの青いレプリカユニフォームの会社は相当儲けただろう。一着9,000円らしい。このご時世、スーツも買える金額。それほどのデフレなのに、応援グッズは多少高くても売れている。しかし、経済評論家たちが見込んだ経済効果がどこに作用しているかがわからない。

 一方でそれを食いつぶしてしまうほどの不経済効果が起きていそうだ。会社を休む者がいる。そして飲み屋の多くは閑古鳥が鳴いているのではなかろうか?。これは相当な金額になるはず。せめては今夜当たり祝杯で街が賑わっていることを願いたい。

(秀)