(秀)

159/209ページ

第508話 ■かくれんぼと缶蹴り

 私達が遊んだ、かくれんぼのルールというのは穏やかなものだった。鬼は電信柱なりのポイントをベースに隠れた子を探し回り、見つけたときには「○○君、けったい(語源不明。『見ーつけた』と同義であることは確か)」と言って、そのポイントにタッチすれば […]

第507話 ■こま遊び

 我が家では(と言っても、長男と私だけであるが)「こま」がちょっとしたブームである。木ゴマ、地球ゴマ、ベーゴマ、それに流行の「ベイブレード」(第461話参照)も外していない。そもそも今回のブームはベイブレードに始まった。ベイブレードとは、平 […]

第506話 ■いとこ

 「いとこ」とは非常に微妙な関係である。何しろ、少なくとも片方の親同士は兄弟で、同じ祖父母を持つわけだ(例外の場合もあるだろうが、この際は目をつぶろう)。しかしながら、半分ほぼ同じような血統を持っていながらも、いとこ同士が公正や平等という環 […]

第505話 ■予言者のテクニック

 朝起きて、テレビを点けた途端に「今日最悪の運勢は『おうし座』です」なんて言われると、一日中不愉快でしょうがない。徹底して占いを否定している私でさえこうなのだから、一般の人々の思いは相当なものだろう。何かうまくいかないことがあると、「占い、 […]

第503話 ■交通安全協会

 35歳になった。何とも中途半端な年齢の気がする。さて、誕生日と言えば、数年に一度運転免許の更新がある。今年はその年だった。ちょっと遠いが即日に新免許証の交付が行われ、休日でもやっている免許センターを利用している。最寄りの警察署に行くよりも […]

第502話 ■ラブ・レター

 「『鉄道員』も良いけど、『ラブ・レター』も良いなあ」。「何を今頃!?」と言われてしまいそうだが、浅田次郎氏の直木賞受賞作品「鉄道員」を読んだのはつい最近のこと。直木賞も取って、映画化もされてと、何かと話題の多い作品であるが、文庫本になって […]

第501話 ■労働市場事情

 私が大学在学中に「男女雇用機会均等法案」が可決・成立して、当時の労働関係の講座のテストにはこのことが結構出題された。法律の中身は表向き、従業員の雇用や待遇に性別(主に女性であること)を理由に差別してはいけないというものであるが、本質として […]

第500話 ■コラムのセオリー

 客観的に観察してみると、プロでもないのに毎日コラムを書いている人なんか相当変な人間である。まっとうな仕事し、人並みの生活をしているとは到底思えない。これはもう別の人格の自分がいて、そいつが勝手にコラムを書いているとしか思えない。それでいて […]

第499話 ■ぬりえ

 「ぬりえ」とは何よりも人の性格が現れやすい遊びと言える。子供のとき誰しも遊んだであろう、あの遊びを思い出して欲しい。塗り分ける部分の輪郭をゆっくりと縁取りしてから、その中を塗り始める子供。縁取りなど関係なく、乱暴に塗り始める子供。縁取りも […]

1 159 209