第1126話 ■身近にある危険 ~サラリーマン編

 例えば、従業員数1万人の会社のシステム管理者だったとしよう。仮にここでウイルスでもいい、ネットワーク障害でもいい、システムトラブルでその会社のシステムが丸一日使用できなくなったとしたら、その被害は影響を受けた人の人数と時間を掛け合わせて、1万人日にものぼる。システム管理者は、日々こんなリスクと隣り合わせにいる。。

 年間に働く日数をざっと250日とすると、1万人日は一人の人の40年間に相当する。これでは定年をさらに越えてしまう。もちろん、一日中コンピュータに触っている人が1万人というのはあまりリアル感がないが、この半数ならあながちありえない設定ではなかろう。

 自宅から持って来たパソコンを会社のネットワークにつないだ途端、ウイルスをばらまき始めるとしたら。感染した他のパソコンが同じようなことを繰り返す。やがて、ネットワークは渋滞を起し、機能しなくなる。たった一人のミスで、過失であってもこれだけの損害が生じてしまう。この人の20年分や40年分の労働に匹敵する分が吹き飛んでしまう。

 この会社の逸失利益がいくらになるかは会社の規模や業種によって異なるので計算が難しいが、一万人や5千人という規模から推定すれば、一般的な生涯賃金の2億円では到底間に合わない。こんな危険が一般サラリーマンの側にも潜んでいる。日々の仕事の上での失敗など結構小さいものかもしれない。ちょっと安心。

(秀)